その翌年の1986年モデルがA3になりますが、このモデルは各国向けのカラーリング変更以外は目立った変更はありません。ただ、北米仕様はこのモデルが最終型となっています。
1987年のA4になって、輸出先の規制等の理由からフルパワー仕様がそれまでの115psから110psにパワーダウン。1988年のA5ではカムチェーン・テンショナーの見直しやフロント・ディスクローターの排熱孔を増やすなど機構面での改良が施されます。面白いのは、西ドイツ(当時)仕様で、何故かサイドカバーに国旗マーク入り。
そして迎える1989年、最期のフロント16インチとなるA6が登場。このモデルも大きな変更はありませんでしたが、英国仕様など一部の仕様車に、キャブレターをラジエター液で暖めるための装置が付加されています。私もバイクショップでこの装置が付いているGPZ900Rを何度か見かけて、不思議に思い店員さんに尋ねたことがありますが、こういった細かい部分ひとつひとつを見ても、GPZ900Rがいかに多くの国の需要に対応していたか、つまり人気であったかがわかりますよね。